エサ一番・エイトグループ

 絶好の小春日和の中、私は初めての渓流釣りを体験しました。バス釣りを中心にして様々な釣りにチャレンジしてきましたが、今回は今までの中でも最も細くて小さい仕掛、ましてや普通の渓流釣りでさえ未経験の私にマスターできるのでしょうか。そんな不安と緊張の入り混じった中、関西の渓流ポイントでは有名な和歌山県にある日高川・龍神に行って来ました。
  ここ最近、関東から東北を中心にかなりのブームであるらしいのですが、皆さんはご存知だったでしょうか。
そして、その勢いは関西にも上陸間近だというのです。なぜ流行っているのかというと、今の渓流魚はスレている傾向が強く、魚は増えてきているのに釣れないのだそうです。そこで仕掛を細く小さくし、魚に違和感を与えずハリに付いたエサを食わせるゼロ釣法に注目が集まっているとのことです。

  そして、今回はそんなゼロ釣法に特に力を注いでおられるダイワ精工さんの主催で講習会を開催して頂き、私の挑戦は始まりました。
  午前9時に龍神村に到着し、まず実釣の前に基本的な知識を学ぼうということで、龍神村温泉街の一角にある国民宿舎「季楽里」の広間をお借りしての勉強会となりました。必要な道具の説明から始まり、特に竿は専用ロッドの必要性を学びました。一般的な渓流竿ではこの細い仕掛を操作するのは難しい。やはりゼロ専用の柔らかく弾力性のあるタイプが扱いやすいとのことです。仕掛けは至ってシンプルでラインに目印、ハリの少し上にガン玉を付けます。普通の渓流仕掛けを単純に細く小さくしただけのものです。
  また、ダイワさんからワンタッチで作れるゼロ釣法の仕掛けもあるのでそれを使えばカンタンにできます。
その他、エサの流し方も代表的な2つの方法、川の流れに合わして自然に流す基本的な流し方「ナチュラル・ドリフト」と竿先を斜めにして糸にテンションをかけながらゆっくり流す「ドラグ・ドリフト」を教えて頂きました。ドラグ・ドリフトの方が、あたりが出やすく、かつ確実にハリ掛かりさせることができるとのことです。しかしまずはナチュラル・ドリフトをマスターしてからでないとダメだそうです。何事も基本が大事だということですね。またこの釣り方は合わせがほとんど無しでハリを飲ましてしまうので、「ハリ外し」は必ず持って置きましょう。
さあ、いよいよ午後1時からは実釣へと舞台は河原へと場所を移します。早速仕掛けの準備へと取り掛かります。竿はダイワさんからお借りした最高峰ゼロ専用ロッド「マスターゼロ・センシティブ 01−70MD」を使用し、仕掛けは同じく同社の仕掛けを使用しました。女性の私でも簡単にできました。

  まず、お手本に講師の方がやってくれましたが、初めての私にはなかなかコツが掴めませんでした。竿の振り方は“の”の字を描くように振るのですが、仕掛けが細い上に、竿も7.0mと扱ったことのない長さだったので上手く前に飛ばせず苦労しました。数十回練習してようやく飛ばせるようになり、基本のナチュラル・ドリフトに挑戦しました。狙ったポイントの少し上流にエサを落とし、川の流れに合わせて流していきます。
川底を這うように流す為、根がかりもしながらの悪戦苦闘でした。慣れてきたところで次はドラグ・ドリフトです。さらにテクニックを要するので思った形ではなかなかできませんでした。テンションをかけているのか、ただ引っ張られているだけなのか見極めるのが難しいなと感じました。
  結局、釣果には恵まれませんでしたが、午後4時に講習会は終了となりました。初心者の私でしたが、ゼロ釣法をマスターすることで釣果は数段上がるということは実感できました。今まで渓流釣りをされている方なら簡単に身に付けられるはずですので、どんどんチャレンジしてみて下さい。
  また、これから渓流釣りを始めよう、やってみたいなと思っている方は是非お勧めします。渓流というロケーションだけでも自然がいっぱいでとても楽しいところです。また私の好きなジャンルに“渓流釣り”が仲間入りです。行きたい釣りがいっぱいで大変です。
  ゼロ釣法の詳しいご案内は各店舗の渓流コーナーにて掲示しておりますので、ぜひ見ていってください。
フィッシングエイト 的場 知美



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